Q.完全出来高払い制は違法か?

  • 2017.07.14 Friday
  • 08:30

A.一定額の保障給を定めない場合は違法となります

 

労働基準法では、「出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じ一定額の賃金の保障をしなければならない」と定められています。

出来高払い制による賃金の定め方自体を禁止しているわけではありませんが、完全出来高払い制として保障給を設けない定め方を、違法として禁止しています。

 

出来高払い制は、繁忙期には多くの収入を得られるなど、労働者にとっても大きなメリットがありますが、反面、繁忙期でない時期には極端に収入が減少してしまうというデメリットも存在します。

そのため、出来高払い制の場合には、労働者の収入が著しく不安定になり、生活の安定が損なわれる可能性があります。

そのため、労基法では労働者保護のため、一定額の保障給を定めることを求めています。

 

では、この保障給、どのくらいの水準が必要なのでしょうか?

 

労基法では、保障給の範囲は何割でなければいけないと明白な定めはされていません。

ただし、過去の通達をみると、以下のように示されています。

 

「実質賃金をあまり隔たらない程度の収入が保障されるように、保障給の額を定めるように指導すること」(昭22・9・13基発17号)

「賃金構成からみて、固定給の部分が賃金総額の大半(概ね6割程度以上)を占めている場合には、右条文の『請負制で使用する』には該当しない」(昭63・3・14基発150号)

 

固定給(保障給)部分が、出来高払い部分を含んだ賃金総額の6割以上を占める場合は、そもそも出来高払い制に該当しないということですね。

つまり、出来高払い制の保障給は、賃金総額の6割程度と考えておけば間違いないでしょう。

 

なお、この保障給は、労働者が実際に出勤して働いた場合のものであり、出勤しなかった時間や欠勤日についてまで賃金保障する必要はありません。

 

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