過労死等の事案が多い業種は?〜平成29年版「過労死等防止対策白書」より〜

  • 2017.10.12 Thursday
  • 10:34

政府は、10月6日に「平成29年版過労死等防止対策白書」を公表しました。

この白書は、過労死等防止対策推進法の第6条に基づき、国会に毎年報告を行う年次報告です。

昨年に続き、今回で2回目となる報告です。

 

白書骨子を抜粋すると、下記の通りです。

 


 

【労働時間やメンタルヘルス対策等の状況】

〇「1週間の就業時間が60時間以上の雇用者の割合」は、平成15、16年をピークとして概ね緩やかに減少しており、平成28年は7.7%(429万人)。対前年比▲0.5ポイント(▲21万人)。

〇年次有給休暇の取得率は平成12年以降5割を下回る水準で推移しており、平成27年は48.7%。

〇メンタルヘルスケアに取り組んでいる事業所の割合は平成27年で59.7%。規模が小さい事業所ほどその割合が低い。

 

【過労死等の現状(民間雇用労働者)】

〇脳・心臓疾患にかかる労災の支給決定件数は、平成14年度以降、200件台後半〜300件台で推移。

〇精神障害にかかる労災の支給決定件数は、増勢にあり、平成24年度以降400件台で推移。

 

【過労死等をめぐる調査・分析結果(過労死等事案の分析)】

〇過去5年間に労災認定された「脳・心臓疾患」、「精神障害」の業務上事案を年齢階級別でみると、「脳・心臓疾患」は50歳代、40歳代が多く、「精神障害」は30歳代、40歳代、29歳以下が多い。

〇業種別でみると、「脳・心臓疾患」は「運輸業・郵便業」、「卸売業・小売業」で多く、「精神障害」は、「製造業」、「卸売業・小売業」で多い。

 


 

白書でも示す通り、「脳・心臓疾患」、「精神障害」にかかる労災認定事案をみると、下記のグラフの通り、顕著な傾向が出ている業種がみあたります。

 

 

「運輸業・郵便業」「卸売業・小売業」「製造業」「医療・福祉」などがそうですが、どの業種も、他の業種と比べると、比較的労働時間が長時間となる傾向があるようです。

 

ちなみに、白書では労働時間等が与えるメンタルヘルスの影響について、下記のように分析しています。

 


 

〇『労働時間を正確に把握すること』が、「残業時間の減少」、「年休取得日数の増加」、「メンタルヘルスの状態の良好化」に資する。

〇『残業手当を全額支給すること』が、「年休取得日数の増加」、「メンタルヘルス状態の良好化」に資する。

〇『残業時間をゼロ時間に近づける』ことが、「年休取得日数の増加」、「メンタルヘルス状態の良好化」に資する。

〇『裁量をもって仕事を進めることができる』、『仕事に誇りややりがいを感じる』又は『適当で仕事量である』職場環境を構築することが、「メンタルヘルス状態の良好化」に資する。

 


 

適切な労働時間管理が重要ということですね。

 

 

白書の詳細は、下記のサイトでご覧いただけます。

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000179592.html

 

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