厳格化される長時間労働に対する行政指導

  • 2016.12.27 Tuesday
  • 17:35

長時間労働の是正は、政府が推進している「働き方改革」の中でも最大のテーマのひとつです。

現在も、不当な長時間労働や法令違反の実態がある企業には、労働基準監督署から行政指導が行われています。

今日の日経新聞朝刊一面でも報道されていましたが、この指導が来年以降に更に厳格化される見通しです。

 

厚生労働省は、12月26日に「長時間労働削減推進本部」の第4回会合を開催し、過労死等ゼロ緊急対策(案)を取りまとめ、平成29年より実施される過労死等防止対策を発表しました。

 

その中で、重点的な取り組みとして「違法な長時間労働を許さない取組の強化」をあげています。

強化する項目は、下記の通りです。

 

(1)新ガイドラインによる労働時間の適正把握の徹底

 企業向けに新たなガイドラインを定め、労働時間の適正把握を徹底する

(2)長時間労働等に係る企業本社に対する指導

 違法な長時間労働等を複数の事業場で行うなどの企業に対して、全社的な是正指導を行う

(3)是正指導段階での企業名公表制度の強化

 過労死等事案も要件に含めるとともに、一定要件を満たす事業場が2事業場生じた場合も公表の対象とするなど対象を拡大する

(4)36協定未締結事業場に対する監督指導の徹底

 

注目すべきは(1)(3)の対策でしょう。

 

(1)新ガイドラインによる労働時間に適正把握を徹底する

〇使用者向けに、労働時間の適正把握のためのガイドラインを新たに定める

〇内容として

]働者の「実労働時間」と「自己申告した労働時間」に乖離がある場合、使用者は実態調査を行うこと

◆峪藩兌圓量声┐泙燭鰐杣┐了惻┐砲茲蠎己啓発等の学習や研修受講をしていた時間」は労働時間として取り扱わなければならないこと

等を明確化する。

 

(3)是正指導段階での企業名公表制度の強化

【現在の要件】

違法な長時間労働(月100時間超、10人以上または4分の1以上、労基法32条等違反)が1年間に3事業場認められて場合

【新たな仕組み(拡大のポイント)】

〇現行の要件を以下のとおり拡大

〃100時間超を月80時間超に拡大

過労死等・過労自殺等で労災支給決定した場合も対象

⇒これが2事業場に認められた場合に、企業本社の指導を実施し、是正されない場合に公表

〇月100時間超と過労死・過労自殺が2事業場に認められた場合などにも企業名を公表

 

 

緊急対策案では、その他、下記の取組も発表されています。

 

〇メンタルヘルス・パワハラ防止対策のための取組の強化

〇社会全体で過労死等ゼロを目指す取組の強化

 

長時間労働が社会的な問題として取り上げられる中、監督行政の目はますます厳しくなりそうです。

過重労働による過労死・過労自殺は、決してあってはならないことです。

反面、もっと働きたい人が時間の制限を受けて働けないというのも、おかしな状況です。

個々人の働き方を尊重できる、そんな働き方改革を期待します。

 

過労死等ゼロ緊急対策案の詳細は、下記のサイトで確認できます。

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000147006.html

 

 

 

 

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