中小企業の半数が「人手不足」を実感〜中小企業の雇用・賃金に関する調査結果より〜

  • 2017.03.03 Friday
  • 10:14

宅配便の最大手であるヤマト運輸が、ドライバーの不足から荷物の取扱い総量を制限するというニュースが、連日新聞等で報道されています。

人手不足の問題は、我が国における喫緊の課題であることが、改めて浮き彫りになりました。

 

そんな中、日本政策金融公庫では、「中小企業の雇用・賃金に関する調査結果」を公表しました。

調査対象企業の約7割が、資本金1,000万〜5,000万未満の中小企業となっており、5,144社から有効回答を得ました。

調査結果から、従業員不足感は強まるも、必要な従業員を雇用できない企業が多く存在している実状が判明しました。

 

調査結果の概要は、下記の通りです。

 


 

機檻院ソ抄醗の過不足感

【正社員】

〇2016年12月における正社員の過不足感をみると、全業種計で、「不足」との回答割合が50.2%となった。「適正」とした回答は42.5%、「過剰」は7.3%となっている。「不足」の割合は、2015年実績と比べて4.8ポイント上昇した。

〇業種別では、「建設業」65.5%、「情報通信業」67.7%、「運送業(除水運)」66.5%などで、「不足」と回答した割合が高い。

【非正社員】

〇2016年12月における非正社員の過不足感をみると、全業種計で、「不足」との回答割合が35.1%となった。「適正」とした回答は59.7%、「過剰」は5.2%となっている。「不足」の割合は、2015年実績と比べて1.6ポイント上昇した。

〇業種別では、「宿泊・飲食サービス業」68.4%、「小売業」50.5%、「運送業(除水運)」48.7%などで、「不足」と回答した割合が高い。

 

機檻押タ夕衂埖の影響と対応

〇人手不足の影響についてみると、「売上機会を逸失」(34.1%)と回答した企業割合が最も高く、次いで「残業代、外注費等のコストが増加し、利益が減少」(29.6%)、「納期の長期化、遅延の発生」(13.4%)となっている。

〇人手不足への対応についてみると、「従業員の多能工化」(44.0%)が最も多く、次いで「残業を増加」(40.1%)、「業務の一部を外注化」(33.9%)となっている。

 

機檻魁ソ抄醗数の増減

【正社員の増減】

〇2016年の正社員数の増減をみると、「増加」と回答した企業は28.5%となり、2015年実績(30.9%)と比べて2.4ポイント減少した。また、「減少」は19.9%となり、2015年実績(18.0%)と比べて1.9ポイント上昇した。

〇正社員の増減実績別の過不足感をみると、「増加」と回答した企業の54.0%、「減少」と回答した企業の64.7%が「不足」と回答しており、必要な従業員を雇用できない企業が多く存在することがうかがえる。

【非正社員の増減】

〇2016年の非正社員数の増減をみると、「増加」と回答した企業は22.5%となり、2015年実績(20.3%)と比べて2.2ポイント上昇した。また、「減少」と回答した企業は12.0%となり、2015年実績(12.9%)と比べて0.9ポイント低下した。

〇非正社員数の増減実績別の過不足感をみると、「増加」と回答した企業の46.2%、「減少」と回答した企業の56.2%が「不足」と回答しており、非正社員についても十分に雇用できない企業が多く存在することがうかがえる。

【従業員数の増減理由】

〇従業員数の増加理由をみると、正社員では、「将来の人手不足への備え」が49.7%と最も高い割合となったほか、「技能継承のため」が28.5%みられており、長期的な観点をもって、人材の確保・育成に取り組む様子がうかがえる。また、「受注・販売が増加」は35.7%、「受注・販売が増加見込」は31.1%となっており、受注・販売の好転が寄与したという側面のみられる。

〇減少理由をみると、正社員、非正社員ともに、「転職者の補充人員を募集したが採用できず」が最も多く、人材獲得競争が激しさを増す中、やむなく従業員数を減らす企業が多いことがわかる。

 


 

調査結果では、雇用関係の他に、「給与水準」や「賞与」、「賃金総額」についても公表しています。

 

詳細は、下記のサイトでご覧いただけます。

 

https://www.jfc.go.jp/n/findings/pdf/tokubetu_170228.pdf

 

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